ひきこもり大学 in 東京キャンパス こもっていいとも?!

ひきこもり大学 in 東京キャンパス 準備中ゴールデンウィーク後半の日曜日夕方、高田馬場駅近くの戸塚地域センターの7階にある多目的ホールにて、「ひきこもり大学 in 東京キャンパス こもっていいとも?!」(写真上)が行われました。
夏が近づいているため、まだまだ明るい18時から受付が始まりました。そして、15分でほぼ満席状態になり、空席を探して迷っている参加者も見られました。今回は、テレビ収録・新聞取材が行われるため、抵抗がある場合は特定の位置に座るように指定されているからです。
18時30分、開校です。司会・進行は、ジャーナリストの池上 正樹さんです。Neccoでもお世話になっている方です。
一時限目は、「メンタルヘルス学部 アダルトチルドレン学科」です。講師はアダルトチルドレン当事者の女性です。親もアダルトチルドレンであるがゆえに、障害に対する理解は得られているようですが、学校生活に馴染めず、引きこもっていたことなどを話していました。本人は、「アダルトチルドレン」ではなく「アダルトサバイバー」と称して前向きに生きているというそうですよ。
二時限目は、「失業学部 中高年学科」です。講師は失業を通じて引きこもっていた、50代と40代の男性二人組です。最近、失業率が下がって選ばなければ就職できる、という風潮になっていると言われているものの、報道されていることと実態が異常なまでに乖離していることを話していました。さらに、ハローワークや人材銀行の現実についても、包み隠さず伝えていました。特に、中高年の失業による引きこもりの長期化は、社会問題として直視しなければならない状態ですからね。
少し休憩が入り、会場内がせわしなくなりました。なんでも、参加者が約80人もいましたからねぇ。

発達障害学部 講義中三時限目は、「発達障害学部 地方にも都会レベルの居場所を創ろうよ学科」です。講師は和歌山県から上京した発達障害当事者(写真下・中央)と、Necco代表理事の金子さん(写真下・右)とNecco職員「にゃん」さん(写真下・左)の三人です。彼は、和歌山県の県庁所在地から特急で約1時間かかる地域に住んでいて、精神障害と言うだけで噂が広がって排除されるという、地方ならではの環境に苦しんで引きこもっていました。さらに、発達障害であるために都会まで行かなければならない現状を訴えていました。現在はNeccoの存在を知り、上京してシェアハウスに移り住んでおり、自立を目指して頑張っております。彼のように当事者の居場所が近くになくて、引きこもりが長期化する問題を話されていました。
この後は、テーマごとに分かれてグループトークタイムです。当事者が多いので、討論に発展しないようにすることと、時間が限られているので手短に言うことなどの注意を守って、行われました。また、Necco仲間が多いので固まると他の参加者に疎外感を与えかねないので、そのあたりも気をつけました。
21時15分に終了し、みんなで片付けをした後は、駅近くのサイゼリヤに移って懇親会です。話に花が咲くところと、空腹で食べるのに夢中なところと、様々でした。素晴らしい交流ができたのではないでしょうか。23時を過ぎると、終電が近い参加者もいるため、帰宅する方が続出中しました。食事代精算はグダグダでしたが、これも当事者なのでご理解ください。
こうして、連休の雰囲気そのままに帰宅しました。