ネット人口が増えて、全世界に情報が伝播する時代、良いことも悪いこともリアルタイムに伝わります。
そういった中で、何か問題があれば必ず発生する「クレーム」、不適切な内容に対して行う「通報」、ネット社会になってからは個人レベルでも簡単に行えるようになりました。問題解決・改善のために伝えることは必要であり、社会的に問題がある内容や不快感を与える内容は削除する必要があります。そういった意味でも、「クレーム」や「通報」は必要であります。
しかしながら、最近は「適正」とは程遠い「濫用」としか思えない事が多く見られます。自分の思想に反しているからと言って、自分が不愉快だからと言って、クレームを付けたり通報したりするケースが跡を絶ちません。こういった悪質なクレームや通報は、全て「自分の標準化」が引き起こしています。早い話が「自己中心」ですね。世の中は、様々な考え方を持っている人々が共存しているので、どうしても対立が生じます。特に日本人は人と意見・思想を結びつける傾向にあるので、対立すると人格否定に走り、不毛の泥沼に陥ります。多種多様な時代なのに画一化を求め、対立から新たなものを生み出せない、悲しい民族性とでも言いましょうか。
本来であれば、お互いにより良い社会を構築するために存在する機能のはずなのです。「クレーム」や「通報」は理をもって行うべきです。それが、気に入らなければ叩き潰すまで攻撃を止めないやり方を是認するのでは、過激派やテロリストやカルト教団と何一つ変わりません。読んでいるみなさん、あなた自身の行いを今一度考えて下さい。
そのクレーム、その通報、「適正」と言えますか?
「適正」なクレーム、「適正」な通報を心掛けよう
