競争する目的って、何?

ある日のNHKニュース・おはよう日本の、企業の研修において競争力を高めるために取り組んでいる光景が取り上げられていました。なんでも、いかに大きな声であいさつをするかを競うのだそうです。
これを見て、私は首をかしげざるを得ませんでした。そもそも、あいさつは何のためにあるのでしょうか? コミュニケーションを潤滑にするためにあるのではないでしょうか。大きな声で怒鳴るかのようなあいさつをされても、気持ちが良いものではありません。
大事なのは、何のために競争をする必要があるか、ということではないでしょうか。何も、競争するのが間違っているというのではありません。競争が無くては停滞を招くからです。言いたいのは、競争する目的は何かを新人に伝える義務が企業にはあるはずです。それなくして、何を競わせようというのでしょうか? みなさんは、グッドウィルの従業員の悲惨な状況を覚えていますか? 売り上げ毎に付けるバッジが異なり、これをもって従業員同士を競わせていたのです。結局、従業員は消耗合戦を強いられ、代表だけが儲けを独占して得をするという悪質な経営をしていたのです。
あの前述の研修を見るからに、第2、第3のグッドウィルを生み出すのではないかと危惧するのです。企業には社会的責任がある事を意識すべきです。それを放棄するようでは存在価値はありません。